plus1株式会社
代表 山田 良一 様
ひとりひとりとの出会いを大切にし、それぞれが目指す「ふつう」の暮らしに向かってステップアップできる場所を提供し、就労継続支援A型事業所を運営されています。代表の山田様にお話を伺いました。
Q: 障がい者へ就労支援を立ち上げたきっかけを教えてください。
A: 長女が低体重で誕生したことが大きな要因でした。切迫流産・切迫早産を経て、予定日より1ヶ月以上早く産まれて、低体重なこともあり新生児集中治療管理室に入院しました。その際、障がいがある可能性が0ではないと医師から説明を受けました。
もし彼女に障がいがあったら、成長していった先どのように生きていくのか、親がいつまでもいるわけではないこと、本人が仕事をする必要があるかもしれないと考えていました。
また、妻が小学校教員として特別支援学級コーディネーターに携わっており、現状や対象者の増加傾向を感じ取っていました。
障がい者の雇用問題等を調べているうちに当時運営していた会社の事業(Eコマース事業やIT業務)との親和性が高いと感じ、就労支援継続A型事業に取り組んでいこうと考え、今に至ります。
就労支援継続A型事業の存在は周りから話を聞いていてなんとなくは存在を知っていましたが、以前は自分が関わることになるとはあまり思っていませんでした。本格的に自分で調べるようになってから詳しく知りました。
Q: 障がい者へ就労支援を未経験から立ち上げてみての感想などありますか?
A: いい意味で「ふつう」という印象を受けました。ハンデや特性により1から10まで付きっきりでフォローが必要というわけでもなく、人それぞれの特性を持つ普通の人。苦手なことにチャレンジする人もいれば、逃げるタイプもいます。
これは普通に仕事をする会社員と仕事上はなんら変わらないことです。
Q: 世間的に存在する障がいに対する偏見についてはどのように思われますか?
A: 個人的には以前も偏見などはあまり無かったのですが、実際に仕事をしながら接することでさらに、自分たちと変わらないという印象を受けました。なので、特別に配慮しようということもあまりなく、業務的にもこの方ができる範囲だと思ったら、結構無茶ぶりをすることもあります。それは本当にいい意味で普通だと思っているからです。
Q: メンバー(利用者)はどんな仕事を行っていますか?
A: インターネット通販の商品発送業務、検品、撮影作業や、リサイクルパソコンのリフレッシュ作業、キッティング作業、SNS運用(自社・代行)などの業務を行っています。今後の予定としては他社の会計補助業務(仕分け)などを行っていきたいと想定しています。そのような業務に必要なスキルをすでに持っているスタッフもいるので、活かしていきたいです。
Q: 仕事を通じて一般企業とのかかわりの中でどんな気づきがありましたか?
A: 新しい仕事や、これは難しいかな?と思う内容であっても楽しんで取り組んでもらっている印象です。また、社内でもメンバーとスタッフが一緒に業務に必要なレクチャーを聞いて、もし何かあった場合、スタッフがフォローできる体制を作っていけるようにしています。
Q: 今後の展望を教えてください。
A: 就労継続支援B型事業所に向けて現在企画しているところです。 就労継続支援A型事業所を進めてからかなり多くの方々が来られますが、能力や経験値の限界がありお断りするケースも多々あるため、そのような方々も一緒にステップアップできる場所が提供できるようになりたいと思っています。将来的には放課後等デイサービスなどの展開が出来ればと思っています。
障害がある方に対して、幼少期から関わっていき、社会への進出をサポート出来ればと考えています。
障がい者の現在だけではなく未来を支援していきたいという想いを大事にしていることが伝ってきました。インタビューありがとうございました。
会社名 | plus1株式会社 |
代表者名 | 山田 良一 |
設立日 | 2022年9月1日 |
事業内容 | 障がい福祉サービス事業 |
ホームページ | https://plus1nara.com/ |