人間みな障がい者、人は誰も何かしらの障がいを抱えているんです

事業所インタビュー

株式会社Sprite
代表 渡辺 慎吾 様

社会的な認識を徐々に変えて、障がい者の方々がより活躍していける環境を増やしていきたい想いを込めて就労継続支援B型事業所を運営している代表の渡辺様にお話しを伺いました。

目次

Q: 障がい者へ就労支援を立ち上げたきっかけを教えてください。

A: 上場企業で管理職の経験があり、その会社で障がい者雇用の管理をする業務を担当していました。多少コミュニケーションが難しい場面もありましたが、真面目にしっかり働いてくれるし、むしろ障がいを持っているスタッフの方がより頑張ってくれるところも見ていました。「素直によく頑張っていた」という印象を持っていたんです。

当時は100人規模の支店をまとめていたのでパートの入れ替わりや製造ラインの早朝や夜の入れ替わりがある状況で、近くの新潟の事業所から来てくれました。それが私にとって初めて障がいを持つ方達と一緒に働くという出会いでした。

業務に対して丁寧に取り組む姿勢に感心した覚えがあります。休まず、サボらず、一生懸命な姿に感銘を受けて、もっと活躍の幅を広げてあげたいと思うようになりました。

正直なところ、この業界に入る前は偏見が少しありました。身近で一緒に仕事をするようになるまでは、一般社員と同等には働けないだろうし、障がい者スタッフには任せられないという考えを持っていたんです。

そんな中、かねてから思い描いていた起業をいざ始めるとなった時、どの業界にしようかを考えていくうちに、障がい者就労支援に繋がりました。

生まれも育ちも農家だった私は、農家・農業関連事業も選択肢に入れつつ、同時期に障がい者就労支援事業所の管理職のご提案をいただきました。その中で勉強していくにつれて、自分を含めて誰もが大なり小なり異なる障がいを持って生きていると感じるようになりました。それまでの経験と合わせて、この業界で起業する決心をしました。
障がい者の支援と、生まれ育った地元への地域貢献ができるという一石二鳥の事業です。

加茂市は障がい者雇用が全く進んでない地域でした。加茂市の市長も障がい者就労支援を今後増やしていく必要があると強く思われていたので、地域共同体と思いが合致する形で起業に至りました。ただ、成功のためには加茂市が変わらないといけない、まだ障がい者雇用に対する認識が薄かったぶん、市民の中での偏見を壊さなければならないというチャレンジもありました。

Q: 障がいスタッフがどんな業務を行っていますか?

A: 内職の作業がメインです。組み立て、袋詰め、検品作業など県内製造業の企業様から複数業務を請け負っています。「新潟一高い工賃を出せるB型事業所」を目指してやっているので、簡単な作業が中心ですが、高単価であることが特徴です。

マージンを取らず、できるだけ利用者さんにダイレクトに還元するために完全歩合制を導入しています。

Q: 仕事を通じて障がいメンバーからどんな意見がありますか?

A: メンバーさんご自身が作業した分量に応じて待遇してもらえる、業務の分担をやるかやらないかをご自身で決めることができるのが嬉しいという意見をいただきます。

個人のそれぞれの特性やペースを考慮し、作業量や時間などに関してはある程度の自主性を持って頑張っていただいているので、メンバーさんからその点、過ごしやすいという声が届いているのは一番嬉しいです。

ミスしたら指導してもらえる、就職を目指してキャリアを作っていけるという声はいただきながらも、やはりそういう指導があるため、厳しさも感じるという意見もあります。その辺りのバランスを取っていくのが重要だと考えます。

私たちの使命がまさに「就労支援」として将来に繋げていくことです。ミスを正して、スキルを覚えていくことが実際に身について、働くことやその喜びに変えていける事業をできているのは、私達にとっても幸せなことです。

Q: 企業と上手く付き合うことができる秘訣は何ですか?

A : 作業の段取りと配置が重要です。そこは最初から意識して考えるようにしています。納期や単価、作業の段取りなどについては営業の目線で逆算しながら細かく考えて用意しています。そのため納期に間に合わないなどのことは発生しないです。メンバーさんの作業が順調に進みすぎて納期よりも早く完了してしまうことがあるほどです。

Q: 今後の展望を教えてください。

A: 障がい者の方が仕事をする環境が広がっていくことが第一です。人材不足と言われている中、企業側がもっと努力・工夫できる点はある思います。障がい者雇用もその一つです。企業の中の価値観を変えて、障がい者が普通に働ける環境を増やしていきたいです。

また、自社で製造業を始めることでメンバーさん全員を雇用することが夢です。

福祉関係者だけで今後のビジョンを議論するのではなく、より広く様々な機関や分野においても障がい者就労支援に関する現状や可能性について将来のための議論が活発に行われるようになることを願っています。

今進めている事業がより社会に貢献できるように、これからもスタッフやメンバーさん達と共に進んでいきます。

就労支援よって、利用しているメンバーさん達はもちろん、地域貢献や世の中のためになる事業を目指されてることが強く伝わってきました。インタビューありがとうございました。

事業所情報
会社名株式会社Sprite
代表者名渡辺 慎吾
設立日2020年11月1日
事業内容障がい福祉サービス事業
ホームページhttps://kabusprite.wixsite.com/sprite

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