企業における深刻な人手不足の解決策とは?
人手不足の現状に関して
企業における人手不足とは10年以上前から注目されてきましたが、昨今さらに業務の円滑化を妨げる深刻な問題となっています。業界や業種によっては既に頭を悩ませている企業もあるのではないでしょうか?
人手不足の原因の中で特に深刻な点は「生産年齢人口の減少」(15歳から64歳の人口減少)となっており、下記図を見ても顕著になっています。
↑総務省より抜粋
また、帝国データバンクの調査によると「正社員が不足している」と答えた企業は全体の50.1%、さらに「非正規社員が不足している」と答えた企業は全体の30.4%という結果になっています。
【帝国データバンク:人手不足に対する企業の動行調査】
これから10年で人手不足が深刻化するであろう業界とは?
①医療業界
高齢化社会の進展により、医療従事者の需要が増えています。一方、医師や看護師などの資格を取得するまでには長期間の専門教育が必要で、資格者不足が懸念されています。
②教育業界
子どもたちの教育を担う教員の需要が高まる中、退職や転職による人材不足が問題視されています。また、教員の平均年齢が高くなっているため、人材の確保がより困難になっています。
③運送業界
特に感染症の蔓延にともない、多くの人が外出の制限やテレワークにシフトする中で、ECサイトなどを利用してインターネットショッピングを利用するようになり、配達に要する人材の需要はおのずと増え、人手不足に拍車をかけています。
④飲食・宿泊
従来、人手不足に悩まされる代表的な業種。感染症の蔓延の影響で一時は人手不足の数字は収まっていたものの、今後また改めて人手不足の対策が必要となっています。
これらの業界においては、人手不足が深刻化する一方で、技術革新による自動化や省力化が進んでいくことが予想されます。そのため、人手不足に対する解決策として、より高度な専門性を求められる人材や、自動化・ロボット化に対応できる技術を持った人材の需要が高まる可能性があります。
今後、多様な働き手(障がい者)が企業のチカラになる時代
障がい者が企業で活躍する時代は、すでに来ていると言えます。障がい者の雇用は、企業のCSR活動の一環として取り組むことが求められているだけでなく、障がい者が持つ多様な視点や創造性、独自のスキルや経験を活かすことで、企業の成長や競争力に貢献することができます。
現在、多くの国で障がい者の雇用促進策が進められており、法律や制度によって雇用促進が義務付けられている場合もあります。また、企業側も、障がい者に対する正しい理解や支援を行い、多様な人材の活用に取り組むことが求められています。
さらに、AIやロボット技術の進化によって、障がい者にとっても働きやすい環境や仕事が増えてきています。たとえば、視覚障がい者にとっては音声案内や点字化された情報が提供されるアプリや、肢体不自由者にとっては動作を認識し、操作を補助するロボットなど、障がい者の就労環境を改善する技術が注目されています。
以上のように、障がい者が企業のチカラとして活躍する時代はすでに来ており、今後もさらに多様性を尊重し、多様な人材の活用を進めることが、企業の持続的な発展につながると考えられます。