知的障がいとは?

知的障がいとは?

知的障害とは、精神遅延や、知的能力障害ともいわれる、知的発達の障害です。
知的能力や社会生活への適応能力に基づいて判断され、
厚生労働省では、
「1.知能検査によって確かめられる知的能力の欠陥」
「2. 適応機能の明らかな欠陥」
「3.発達期(おおむね18歳まで)に生じる」
と定義されており、中枢神経系の機能に影響を与える様々な病態で生じるので「疾患郡」とも言われています。
また知的障害とは、子供のころから症状が見られるかどうかが重要となります。全体的な知能の遅れがあっても、大人になってから(脳卒中や交通事故)障害が出た場合知的障害には分類されません。

知的障害をともなうことの多い障害とその原因

知的障害の原因は原因不明のものを含め、さまざまな原因があると言われています。

・ダウン症(21番目の染色体の異常)
・中枢神経系の障害(脳の損傷)
・自閉症(脳機能の異常)
・脳性まひ(生後4週までに受けた脳の障害)

また、遺伝子的な原因のほとんどは、正常な遺伝子や染色体の突然変異によるものといわれています。遺伝子の突然変異は誰にでも起こりうるものなので、親に知的障害があったとしても、そのまま遺伝するとは限りません。

知的障害の分類と主な特徴

知的障害とは、「軽度」「中等度」「重度」「最重度」の症状の程度により4段階に分類され、知的能力を表すIQ(知能指数)と日常生活能力を総合的にみたうえで判断をしていきます。

【知能指数】
軽度  IQ 約50~70
中等度 IQ 約36~49
重度  IQ 約20~35
最重度 IQ 約19以下
このようにIQだけで判断されるわけではありませんが、重症度を大まかに分ける事ができます。IQが70以下でも適応能力が高ければ、知的障害ではないと判断される場合もあります。

【生活能力】
日常生活能力が総合的に同年齢の方に比べて、どれぐらい低いのか?を日常生活能力水準(下記図)を基準にします。

具体的には、
・対人関係におけるコミュニケーション能力
・時間や数量などの概念を理解する能力
・金銭や食事の時間準備など
日常生活で必要とされる能力が挙げられます。

【主な特徴】
◎言葉の発達がおくれる(知っている言葉がとても少ない、言葉を覚えるのに非常に時間がかかる)
◎ものごとを理解したり身につけたりするのにとても時間がかかる
◎初めてのこと、ちょっとした変化が苦手
◎一度に記憶できる量が少なく、記憶していられる時間も短い
◎集中力が続かないか、集中すること自体が難しい
◎自分で判断するのが苦手(「どうする?」と聞かれても何も答えられないなど)
◎待ち列に割り込んでしまう、ゲームのルールが分からない
◎歩き方や姿勢がぎこちない(体がかたすぎたり柔らかすぎたりして、うまく動かせない)
◎手先が不器用で、細かい作業が苦手
◎思ったこと・感じたことをそのまま言ってしまう(人の気持ちを想像するのが苦手)

自分の感情を言葉で伝えることが苦手な知的障がい者でも、周りの人が何を言っているのかは比較的分かるという人がいたり、他の人と一緒に過ごしたり話したりするのが好きな人もいれば、人と一緒に過ごすのが苦手な人もいます。

知的障害のない人々と同じように、知的障がい者も個性豊かで一人ひとりに合った接し方や、サポートが必要となってくるのではないでしょうか。
知的障がい者ではなく、一人の人としてその人の個性や、特性を理解していく事はとても大切です。

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