NPO法人つばめのお家
理事長 猶原様
障がいを持つ方やそのご家族と、いつの時も明るく安全で安心して集える場の提供を目指している指定障がい福祉サービス多機能型事業所です。理事長 猶原様(ナオハラ)にお話を伺いました。
Q: 障がいスタッフがどんな業務を行っていますか?
A: 心や体の障害により、一般企業で働くことが難しい方に対して就労や生産活動の機会を提供する「つばめのお家」では、製造に関する軽作業や内職、農作業も含め施設外就労などの仕事を行いながら、一般企業での就職に必要な知識をつける等の就労支援を行っています。また難易度は、利用者様それぞれの障がいレベルに応じて簡単な内容から一般就労に近い難しい内容と幅広い業務にチャレンジしています。
Q: 施設外で企業の方と働いてみてどうか
A: なにより引率する支援員が手本となり、施設外では「つばめのお家」という看板を背負って仕事をするという自覚や、環境、仕事に慣れていく姿を見せ学んだ上で、事業所内とはまったく違った緊張感の中、企業の方と関わる事で求められているニーズの理解こそが利用者様が目指す一般就労へ向けた支援員のサポートであると痛感しています。この経験がつばめの大きな武器となり、より飛躍出来たらと思います。
Q: 施設外就労先の企業の方と一緒に働く上で大切にしていること
A: 挨拶には、『相手の心を開き、相手の心に近づく』という目的があります。 頭の中ではなんとなく大事だとわかっていても、挨拶の目的を知っている人は少ないのではないでしょうか。朝は「おはようございます、本日もよろしくお願いします」、仕事で助けて頂いたスタッフの方に「ありがとうございます」、間違いを御指導頂いた時に「すみませんでした」、帰る時には「ありがとうございました、また明日もよろしくお願いします」など言葉や気持ちをしっかり伝えられるように今ここで学んで頂く。その上で企業の方との信頼関係を築いていくことを大切にしています。
Q: 安心して働き続けるための取り組みは?
A: まずは「つばめのお家」に慣れ、仕事を覚えていく環境を作っています。そして企業側の意見を汲みつつ、一般の方と、利用者側の成長スピードの違いや目標が違うということを大前提に理解していただくよう働きかけています。
そして私自身も数週間に一度程度、作業に入ります。そこで利用者様の成長度合いを把握して他の支援員とフィードバックし、一人一人に合ったペースや声掛けを練り、その上でもっと工賃を上げられるよう考えます。一般の方に交じってお金を稼ぐということが、達成感となり自立への一歩を促す。そんな勇気ある一歩を無駄にさせず、サポートしたいと思っています。
Q: 施設外就労を取り入れてからの利用者の変化
A: 現場での作業もそうですが、何よりもチームワークの協調性・利用者様個々の責任感・集中して作業に取りかかれる持続力を養っていけてるのではないかと思っています。障がいの方としての認識ではなく、一人前に扱ってもらっていることによって自己肯定感が高まり、「自分が休んだらみんなが困る」と責任感が生まれているのも大きな変化です。
Q: 今後の展望
A: 昨年度は、ご要望の強かった多機能型事業所に変更し、また我々の念願であった就労継続支援B型から3名の方が一般就労へ移行され、今もご活躍されています。つばめの理念でもあります、一人一人の「できる」にスポットを当て小さくても数多い達成感を体得して頂きながら一般就労に向け意欲ある利用者のステップを繋げられる事業所でありたいです。
人を育てるということは、非常に難しいことです。風通しよく就労に繋げられる事業者所として、親御さんとの信頼関係を更に築き安心して通っていただける事業所であり続けます。社会に出ることが楽しいということをまっすぐに伝え、これからも自立をサポートしていきます。
あたたかい生活支援を通して利用者さんが自立できる環境を作られている事が伝わってきました。
インタビューありがとうございました。
会社名 | NPO法人つばめのお家 |
代表者名 | 猶原 恵理 |
設立日 | 2018年1月 |
事業内容 | ・飲食、農作物等、様々なジャンルの就労を提供 ・契約企業先での草刈り、農作業等 ・「ゆずの木」のお母さんが作る食パン製造・販売等 ・つばめのお八つ製造・販売 ・つばめのあんま屋さん ・小規模住居型児童養育施設「ゆずの木」と提携 |
ホームページ | https://tsubame-no-ouchi.com/ |